2019年度の第18回日本農学進歩賞の受賞者に、生命科学科の助教、藤茂雄氏が選ばれました(http://www.nougaku.jp/award/award1.2019.html)。
日本農学進歩賞は公益財団法人農学会が主催するもので、農学の進歩に対する顕著な貢献が表彰の対象となります。表彰される業績課題名は「根寄生雑草ストライガ防除に向けたストリゴラクトン受容体の研究」です。ストライガなどの根寄生植物は作物の収量に壊滅的なダメージを与えますが、特にアフリカ等で猛威を振るっています。ストリゴラクトンは植物の枝分かれなどに関わる植物ホルモンですが、ストライガの種子は作物の根から土壌に浸みだしてくるストリゴラクトンを感知して発芽し、効率的に作物の根に取り付きます。藤氏は、この根寄生植物に特有な発芽誘導機構をモデル植物のシロイヌナズナで再現することに成功し、ストライガのストリゴラクトン受容体を発見しました。また、ストライガ種子の発芽を特異的に抑制する物質を選抜するなど、藤氏の研究成果は根寄生植物を防除する技術の開発に大きく貢献すると期待されます。
授賞式および受賞講演は2019年11月22日(金)の午後1時から、東京大学の弥生講堂で行われました。
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